映画を見るとき、何気なく購入している「コカ・コーラ」や「ポップコーン」。
上映が始まる前に、きっとあなたも一度は並んで購入した経験があるのではないでしょうか?
当然のように購入していたけど、サブリミナル効果で有名な実験が行われていたことを知り、
「有名な実験って、どのような実験だったの?」
「コカ・コーラとポップコーンの売上の関係に、サブリミナル効果がどう繋がるの?」
このように疑問を感じ、不安を抱きませんでしたか?
ここからは、サブリミナル効果で有名な実験が本当にコカ・コーラとポップコーンの売上に繋がったのか、真実を確かめていきます。
気になる方は、このまま読み進めていってくださいね。
サブリミナル効果で有名な実験とは?
それでは、サブリミナル効果で有名な実験の
- 内容
- 結果
- 社会に与えた作用
についてお伝えします。
実験内容
1957年、ジェームズ・ヴィカリー氏がアメリカの映画館で行った実験です。内容は、以下の通りです。
内容
映画の上映前に観客に対して、「コカ・コーラ」、「ポップコーン」の文字を短時間にわたって画面に点滅させて、人の潜在意識にメッセージを刷り込ませることを目的とした実験
この実験が「コカ・コーラとポップコーンの売上増加実験」として有名になりました。
人が明確に意識する事ができない領域に対し
音声や文字、映像で働きかける事を「サブリミナル効果」という。ある映画館で行った実験で「コカコーラを飲め」「ポップコーンを食べろ」というメッセージを5秒毎に一コマ挿入した結果、コーラとポップコーンの売上が飛躍的に増大したらしいよ。
— 神崎 千紘 (@chihi1128) March 20, 2023
このように、意識的に認知できない現象を無意識に働きかけるものをサブリミナル効果といいます。
本当に「コカ・コーラを飲め」、「ポップコーン」を食べろというメッセージを短い間隔で見せるだけで、コカ・コーラとポップコーンの売上を爆増させることが可能だったのでしょうか?
そこで次は、実験の結果についてお伝えします。
実験結果
「コカ・コーラ」、「ポップコーン」の売上がどのくらい倍増したのかをお伝えします。
結果
- 「ポップコーン」の売上→57%増加
- 「コカ・コーラ」の売上→18%増加
このように売上が増加した結果となり、大変注目されたのです。
ですが、この実験が本当に売上増加に繋がった理由なのか、疑問の声も寄せられました。
その理由についてお伝えします。
彼は実験データの詳細を示すことができず、テレビで行われた公開実験でも結果は再現されませんでした。現在では、ヴィカリーのデータは捏造であったと考えられています。
引用:yahoo!知恵袋
ジェームズ・ヴィカリー氏は、サブリミナル広告の概念を開拓した市場調査員だったのですが、実験の内容に関わる出来事を再び同じように実証させることができませんでした。そのことから、後に嘘の報告だったことが判明したのです。
このことから、「実験結果は完全に不正である」と批判を受けました。
以下の動画で詳しく説明していきます。
サブリミナル効果は、人間の行動を操ることができると思われていましたが、実際には人の行いを操ることはできません。
この事実を知って安心したのは、きっとわたしだけではないですよね?
そして、先ほどの動画以外でも実験については意図的に作り出されたものだった、という意見があります。
【憂姫】(OR)
昔、ある映画館がコーラとポップコーンの売上を伸ばす為に、映画の中で目に見えない程の速さで広告を点滅させた。これで売上が上がったと言うのがサブリミナル効果の有名な例だね。でも、仕掛けた当人が「この話は嘘だった」と認めている事はあまり知られていないんだ。— 憂姫bot (@NOeSIS_yuki_bot) March 18, 2023
このように、この検証結果は嘘だったと認める結果となりました。
この他の意見では、
- 統計的な分析や実験の再現性など、検証方法に対する批判の意見がある
- 当時の情報については公表されなかった
- 独自の分析方法で得られた結果を報告したとされている
このようなことから、検証の信頼性に対する疑いや不信感をもたれました。
サブリミナル効果の存在自体が疑問視されていて、科学的に確立されたものではないという意見もあり、研究者の間ではサブリミナル効果の実験結果に対して、信憑性が「ある」という意見と、「ない」という意見に分かれているのです。
実験が社会に与えた作用
「コカ・コーラとポップコーンの売上増加実験」は信憑性に欠けるとお伝えしましたが、世間から注目を浴びたことにより、以下のような不安を与えてしまうことになりました。
- 気付かない間に心理的操作を与えられ、意図しない動きを誘導されるのではないか
- 悪用されることで、不要な購買意欲を沸かせたり、判断や選択に効力を与えるのではないか
- 自身が決定していると思っていた行いが、気付かぬうちに脳を支配されて、行ないを変化させられる状態になるのではないか
信憑性がないと分かっていても、知らないうちに操られている場面があるのかもしれないと、不安になってしまいますよね。
✅本日のワード
「サブリミナル効果」
意識と潜在意識の境界領域より下に刺激を与えることで表れるとされている効果。映画館でポップコーンとコーラを買うように仕向ける、いわゆるサブリミナル広告の実験が有名。「公の利益に反する」「人を欺こうとしている」という意見から現在は禁止されている
— rec @本日のワード Lv75 (@rec_cross) July 29, 2021
使用する媒体によっては国民に影響を与えてしまう恐れがあるので、サブリミナルの手法は禁じられています。
矛盾を感じますが、サブリミナル効果が禁じられていることは、真実です。自身の状況や、環境によっては作用を受けてしまうかもしれませんね。
まとめ
ここまでは、サブリミナル効果で有名な実験についてお伝えしました。
- サブリミナル効果で有名な実験→映画館で「コカ・コーラを飲め」「ポップコーンを食べろ」という映像を短時間に流した
- 「コカ・コーラとポップコーンの売上が爆増?」→信憑性はなく、サブリミナル効果によるものとは限らない
- サブリミナル効果を利用した広告→国民に影響を与える恐れがあるため禁止されている
サブリミナル効果の実験は信憑性に欠ける内容だったのです。
映画館で「コカ・コーラ」と「ポップコーン」を購入するのは一般的な動機であり、映画館で映像を点滅させたのがきっかけで、売上が爆増したわけではありませんでした。
しかし、サブリミナル効果を利用した広告は、消費者が無意識のうちに判断を左右される誘導行為の可能性があるため、現在は法律で禁じられています。
少し怖いイメージを持たれたと思いますが、今は使用することが認められていないので、お好きな食べ物や飲み物と一緒に、劇場で安心した時間をお過ごしくださいね。